●サマーレクチャー 8/17  “中国での施主との関係のつくりかた”

今日は、津村さんの“中山”という場所のプロジェクトの紹介でした。


施主であるデベロッパーからの要求は、
350mと450mの街路の改修と今ある建築のモール化でした。


その街路の車道をつぶして、歩行者天国にするというものです。


中国では、
コンセプトなどを決める設計の「概念設計」
という段階と、
より具体的に設計していく「方案設計」
という段階があります。


その概念設計をKMSでまかされたのですが、
やる気があって、建築が好きな施主だったそうで、
施主が事務所に来て、
施主とのマンツーでのワークショップ1週間も(!)やったのです。


毎日ちがう案をだして、CGをつくり、
施主の要求が上がっていく、そしてまた違う案をつくる。


その繰り返し。


日本でそういうことをしているというのはあまり聞いたことはありません。

方案設計の段階くらいのクオリティのものまでになっていきました。


やはり大変だったみたいですが、
施主との信頼関係は強くできあがったそうです。


中国の北と南では仕事のやり方が違うらしく、
北のほうだと、概念設計をして成果物を提出したにもかかわらず、
文句を言ってお金を払わずに逃げてしまったりする企業もあるのだそうです。


一方で、南のほうのひとびとは、
むしろしっかりと信頼関係を構築しながら
しごとをしていく。


そういった考え方などの地域差もあるというのは
なかなかおもしろいと思います。



中山のプロジェクトでは、
五行思想にのっとってゾーニングをしたり、
広告を載せる壁面部分のデザインだったり
コンセプトと商業をうまく結びつけていました。




施主との信頼関係のつくりかた

中国での仕事の考え方の地域差

広告掲載部分のデザイニング


そういったことがわかったレクチャーでした。